短編映画って観たことあります?
私はまったく観たことがありませんでした。観る機会もきっかけもなく、縁がないまま40余年。
観たことがないからどういうものかも分からず。でも勝手なイメージはあって、「映像系の学生が作る映画」という感じ。
そもそも観る機会がない。20分ほどの映画なんて映画館で上映されないし、テレビの金曜ロードジョーでもやらない。よほどの映画好きじゃない限り、短編映画に触れる機会がない。
…という私が、全身全霊でおすすめしたい短編映画に出会いました。
それがこちら、「SKIN」
画像はwikipediaより引用
調べてみたら、2018年のアカデミー短編映画賞に輝いた作品でした。
SKINを知ったきっかけ
大学が夏休みに入り、ひと月前から日本に帰国している次女。日本に向かうフライトの中で時間をつぶすさいに、1本2時間の映画を観るのに疲れて、短編を観始めたそうです。(長い小説を読むのは疲れるけどエッセイなら読める、という感じだね、うんわかる)
そこで何気なくいろんな短編を観てた次女。
その中のひとつがSKINだったそうで。
「すごい映画だった」
「探してみたらYoutubeで観れる」
「お母さん一緒に観よう」
と、誘われるがままに観始めたところ、引き込まれて、ラストにガツンとやられました。いまだに引きずってます。
SKINのあらすじ
冒頭に登場するのは、ガラの悪そうな白人男性ジャックと、その妻子、仲間の人種差別主義者のチンピラたち。
スーパーのレジで会計をしてもらっていた黒人の男性が、ジャックの息子であるトロイに笑いかける。それが気に食わなかったジャック。駐車場にいた自分の仲間たちを呼んで、黒人の男性に殴る蹴るの暴行をはたらく。
そのショッキングな様子を車の中から目撃する黒人男性の息子。白人グループが去っていく際に、黒人の男の子とトロイの視線が交錯する。
その後のある日、ジャックとトロイは2人で出かけた際、トロイの目の前で父親のジャックが知らない車に押し込まれ…。
ジャックはなんとか家に戻ってこれるのだが、衝撃の結末が。
感想
差別ってありますよね。世界中どこにでも。
「誤解しないでね。私は差別や偏見は持ってないから」
「分かっています。あなたが自分でそう思い込んでいることは」
というセリフがあったのは、ドリーム(Hidden Figures)。
差別って、アメリカにあるとか、日本にもある、とかいう話じゃなくて、ひとりひとりの心の中にあるんですよね。間違いなく私の中にも。
映画を観たあとで、衝撃が抜けずに、アカデミー賞の受賞シーンもyoutubeで観たけれど、イスラエル出身の監督がスピーチの中で「とにかく教育の重要性を訴えたかった」「子どもたちによりよい方法があることを伝えたい」と話していたのが印象的でした。
20分でこのクオリティーはすごいわ。あの短時間で、これだけ考えさせられる映画が作れるなんて。
字幕はついてないけれど、英語が分からなくてもほぼ大丈夫。
これは絶対観るべき映画。ぜひ!