5人家族のうち、4人がアメリカの大学に進学した我が家。
強く強く断っておきますが、セレブでも何でもなく地方住みの慎ましやかな超庶民です。(誤解されることがあるので強調しておきたい)
こうなった経緯としては、
- アメリカの州立大学在学中に私と夫が知り合って、卒業後に結婚した
※当時は日本経済が強い上に円高で、日本の大学よりアメリカの大学の方が生活費を含め、はるかに格安でした。私の妹は東京の私大文系だったけど、「妹にはユカの倍は出費した」と両親が申しておりました - 高校生になった長女が「お母さんの行ってた大学に私も挑戦してみたい」と言い出し、合格したので進学した
- 長女がアメリカで頑張ってる様子を聞いて、次女が「私もその大学に行きたい」と言い出し、合格したので進学した
こんな流れ。
私の母校であり、長女・次女が進学した大学というのが、田舎だけど歴史ある女子大で、慈善団体からサポートを受けている関係上、留学生でもかなりの額の奨学金(ローンじゃないよ)を得ることができ、学費が他と比べて格安(と言っても、我が家にとっては高いよ)。だからとりあえず行かせることができています。
気がついたら芋づる式(?)にこうなっていった感じで、日本の大学入試制度はいまいち分からないまま今日に至ってます(うわべだけはなんとなく分かる)。
代わりにアメリカの入試制度ならよく知っている私。
一般の保護者の方が感じるであろう疑問。
アメリカの大学ってどこで受けられるの?
英語で試験を受けるの?
分かる範囲でお答えしましょう!
前提→あくまで学部への進学
留学と聞いて頭に浮かぶのが、一般的には、語学留学か交換留学ではないかと思います。
語学留学なら3か月から1年くらい。交換留学だと9ヶ月~1年でしょうか。
今回ここで説明するのは、正規留学のこと。高校卒業後、アメリカの大学の1年生として入学し、アメリカ人や他国からの留学生と机を並べ、4年間死に物狂いで勉強して、専攻分野の学士号(bachelor’s degree)をゲットする学部留学のことです。
すごく大変だけど、大変な思いをするだけの価値がある4年間だよ。
アメリカの大学はどこで受験するのか
日本の大学は、1月に住まい近くの大学でセンター試験を受けて、3月の本試験に入学希望の大学まで出向いて試験を受ける、という流れですよね。
無知な私のつぶやき…↓
これって、北海道や沖縄の大学を受けるときは現地まで飛行機で行くものなの?汗
いつかどなたか、教えてください。
さてアメリカの大学は、日本の大学のように一発勝負ではありません。
基本的に書類選考なので、学生がどこかの会場に受けにいく必要はありません。
ただし、提出しなければいけない書類は山のようにあるので、それらをすべて用意するのはなかなか大変。大学側はその書類をじっくり吟味して、学力だけでなく人間総合力で合格者を決定するという形です。
一発で合否を判定する試験はない
受験のために提出する書類
長女、次女が受験した女子大の受験書類は以下の通りです。
※大学によって多少の違いがあります。
所定の書式の入学願書
住所、氏名、生年月日など基本情報のほか、人種、宗教、親の学歴などA4で4ページ程度。
自己PRエッセイ
自分はこんなにも賢くて、公共心にあふれて、リーダシップがあって、素晴らしい人間だ、ということをとことんアピールする。アメリカ向けには自己アピール力がなにより大事。
高校の成績証明書
GPAの点数は合否に大きく影響する。お勉強はちゃんとしておこう。
高校の卒業見込み証明書
卒業後には正式な卒業証明書を送る必要あり。
高校の先生の評価書
生徒の学習能力、コミュニケーション能力、表現力、リーダーシップ力など、項目が細かく分けられているので、それぞれの項目で具体例を挙げて褒めちぎってもらう必要あり。アメリカ向けには自己アピール力がなにより大事(二度目)。
銀行の残高証明書
当面の学費はちゃんと払えます!不法就労は絶対にしません!させません!という証明みたいなもの。
財政証明書
こんなことまで聞かれるのか?というくらい家計面のことをあれこれ聞かれる。世帯収入額、持ち家ならその不動産価値、所持してる車のこと、借入額、年金のこと、ほかいろいろ。
TOEFLかIELTSのスコア
次項で詳しく書きます。
※最近はTOEFL/IELTSに加えて、SATかACTのスコアも提出させるところが多いです。日本国内でも2ヶ月に1度くらいの頻度で、全国各地で受けることができます。日本人なら数学は高得点狙えると思うよ。もちろんテストは英語ですが…。一発勝負ではなく、何度でも受けて一番高いスコアを出せばOK。
受験料
20ドル。クレジットカードで支払い可能。
ネットで出願
これらの書類を、すべて英語で用意して、大学が指定する期日までにどーんとネット経由で送ればそれでOK。
あとは合否の連絡を待つのみ。合格はメールで届いたり、各大学の受験用マイページ(みたいなもの)にお知らせが来たりします。
合格おめでとう!待ってるよー!の返事をわくわくしながら待ちましょう。
必要書類は大学によって少しずつ異なる(フォーマットも異なる)ので、興味のある大学のホームページをしっかりチェック。
TOEFL & IELTS
とはいえ、テストに1回3万かかるのは正直痛いので、早く高スコアを出すべし
早慶上智MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)と関関同立(関西・関西学院・同志社・立命館)の(GTECの)平均スコアは583点なので、TOEFLに換算すると47点程度になる。旧7帝大(北海道、東北、東京、名古屋、京都、大阪、九州)のGTEC平均スコアは606点、TOEFLに換算すると50点程度ということになる。
各属性の数値とも、TOEFL iBTスコアの入学基準として求められている「アイビーリーグの100点」「海外4年制大学の80点」はもとより、「海外2年制大学の60点」にすら遠く及ばないことがわかる。
引用:東洋経済オンライン
上記で説明のあるとおり、旧帝大生の平均スコアは50点だそうですが、50点で学部生として入学させてくれる大学はおそらくどこにもないでしょう。英語を勉強しに行くのではなく、英語で何かを学びに行く以上、当然と言えば当然のこと。
仮に80点取っていたとしても、大学1年目はあまりの英語の分からなさにストレスでぺっちゃんこになるレベルです。
でも日本以外の国からの留学生は、みんなすごく英語ができるんだよ。日本人留学生(私や娘たちのこと)の落ちこぼれぶりが悲しい。
日本の英語教育には文句を言いたいことがたくさんあるので、改めて!笑
TOEFL, IELTS勉強法についても長くなるので、また改めて!
受験の日程
アメリカの学校制度は、8~9月が年度の始まりで、5月が年度の終わり、という形になっています。
で、受験(願書提出)の日程なのですが、これが本当に大学によってさまざま。
早いところは早いし(11月とか)、遅いところは遅い(3月以降でも可とか)。で、それぞれの大学で、Early Actionとか、Early Decisionとか、Regular Decisionとか、期限をいくつか設定してあったりもするので、本当にまちまち。
合格発表の日も、「この日!」と決めてある大学もあれば、審査が終わった順に合格を出すところもあって、これまたまちまち。
ちなみに理系の世界最高峰MIT(マサチューセッツ工科大)は、パイの3.14にちなんで、3月14日を発表の日としているそうです。粋ですな。